微生物検査室
微生物検査は、患者さんの臨床材料(血液、膿、喀痰、尿、便など)から感染症の起因微生物を検出して、それに有効な薬(抗菌薬)は何かを調べる業務です。
とくに、血液に細菌が侵入した場合は重症感染症(菌血症、敗血症)であることが多く、一刻も早く原因菌をつきとめて、治療を行わなければなりません。
2019年5月より稼動した「全自動遺伝子解析装置」を用いることにより、血液に細菌が侵入したことが判明してから約1時間で血液中の細菌名が確定されます(主要な細菌、酵母様真菌、薬剤耐性遺伝子を検出)。例えば、抗菌薬の効きにくいブドウ球菌であるMRSAと判明すれば、第一選択薬であるバンコマイシン(VCM)が速やかに投与されることになります。また、VCMが効かない腸球菌(VRE)も同様に判明されます。このように、細菌名判明までの検査時間が今までより半日から1日以上短縮され、的確な感染症治療が早期に開始されることになりました。
とくに、血液に細菌が侵入した場合は重症感染症(菌血症、敗血症)であることが多く、一刻も早く原因菌をつきとめて、治療を行わなければなりません。
2019年5月より稼動した「全自動遺伝子解析装置」を用いることにより、血液に細菌が侵入したことが判明してから約1時間で血液中の細菌名が確定されます(主要な細菌、酵母様真菌、薬剤耐性遺伝子を検出)。例えば、抗菌薬の効きにくいブドウ球菌であるMRSAと判明すれば、第一選択薬であるバンコマイシン(VCM)が速やかに投与されることになります。また、VCMが効かない腸球菌(VRE)も同様に判明されます。このように、細菌名判明までの検査時間が今までより半日から1日以上短縮され、的確な感染症治療が早期に開始されることになりました。
微生物検査室
当院は県内唯一の第一種感染症指定医療機関であるため、「質量分析技術を利用した微生物同定機器(2013年導入)」や、「マラリア検出迅速キット」等も常備し、チフスやマラリア等の海外渡航者感染症にも対応できるように務めております。
結核対策としては、喀痰のなかの結核菌群遺伝子を1時間以内で判定できる遺伝子機器による検査を2014年1月より開始し、迅速な結核確定診断が可能となっています。
結核対策としては、喀痰のなかの結核菌群遺伝子を1時間以内で判定できる遺伝子機器による検査を2014年1月より開始し、迅速な結核確定診断が可能となっています。
感染症病棟の検査エリア
感染症病棟でのマラリア検査
2023年度 主要な微生物検査実施件数
鏡検:グラム染色 | 9,024件 |
培養同定:血液 | 8,995 件 |
培養同定:呼吸器系 | 2,924 件 |
培養同定:泌尿器系 | 3,643 件 |
培養同定:消化器系 | 800 件 |
培養同定:その他 | 2,877 件 |
薬剤感受性 | 3,981 件 |
遺伝子検査:結核菌群 | 677 件 |
微生物検査室の機器
- 遺伝子解析装置(ビオメリュージャパン,ベックマン・コールター,栄研化学)3台
- 同定機器(質量分析機器:ベックマン・コールター)1台
- 血液培養機器(ビオメリュージャパン)1台
- 薬剤感受性機器(栄研化学)1台
病原細菌の物理的封じ込め区分P3のバイオセーフティールーム
当微生物検査室は、院内全体とは別な換気システムであり、同検査室全体が陰圧室となっており、その内部にP3のバイオセーフティールーム(さらに陰圧)を設置してあります。いずれも365日24時間ノン・ストップです(動力源室管理)。
P3のバイオセーフティールームは、前記のように実験室内全体が負圧、室外から室内方向への気流、HEPAフィルター排気、エアロック前室、パスボックス、クラスⅡB安全キャビネット2台、オートクレーブ、冷却遠心機、専用流しなどが整備されています。
病原体レベル3の結核菌などの取扱いを行います。
※P3:物理的封じ込め(physical conteinment)の頭文字P
P3のバイオセーフティールームは、前記のように実験室内全体が負圧、室外から室内方向への気流、HEPAフィルター排気、エアロック前室、パスボックス、クラスⅡB安全キャビネット2台、オートクレーブ、冷却遠心機、専用流しなどが整備されています。
病原体レベル3の結核菌などの取扱いを行います。
※P3:物理的封じ込め(physical conteinment)の頭文字P
P3ルーム
P3ルーム内部